23日 阿波三日目

2014年12月25日 10:55

昨日(22日)は思いがけない焼山寺雪道参拝となり、夜はグッスリ。昨日と打って変って快晴となり、車内は暑い程でした。

今日(23日)参りさせていただいた4番札所大日寺さんは、副住職さんが私の専学同期で、お互い高齢組wとして励まし合った仲です。伝法灌頂の入壇が、私が四臈、大日寺さんが確かニ臈だったと思います。同じように社会人を経て専学に入ったのですが、大日寺さんは海外勤務も豊富だったことから、周りの人気者でした。今日、久々にお会いすると、相変わらず精力的に頑張っておられるようで、お互いの近況報告でついつい長居をしてしまいました。「『札所に胡坐をかかない』と心に決めている」と話すその言葉に気迫を感じ、ストイックに汗をかいていこうとする姿勢に、大いに刺激を受けました!

昨日(22日)は時間終了にて拝観できなかった5番地蔵寺さん本堂北側に隣接する奥之院の羅漢堂へ朝一番でお参り。安永4年(1775)に実聞・実名という兄弟の僧によって創建されました。過去二度の焼失からその都度再建され、現在三代目です。

境内左の弥勒堂から入り、正面の釈迦堂、左の大師堂と巡る回廊に、ほぼ等身大といわれる羅漢さんがおられます。全国でも珍しい木造の羅漢さんで、その規模は日本一! 圧巻です(゚Д゚;)。有料拝観受付で撮影掲載の許可をいただいています。表情が全部違うのがスゴイ(゚Д゚;)。

四国霊場第四番札所 黒巌山遍照院大日寺(東寺真言宗:大日如来)さん本堂。東寺真言宗準別格本山の寺格を有しています。本尊大日如来は住職交代時にしか開扉とならない秘仏だそうです(゚Д゚;)。本堂から大師堂への回廊沿いには200年ほど前に奉納された西国三十三霊場の観音様が居られます。

大日寺大師堂。お大師様は化粧直しのためお留守でした。大日寺のご住職さんは仏画の大家で、大学教授もお勤めです。金剛頂寺の写経写仏会で用いる資料の一つに、大日寺ご住職著書があります。大日寺自体が板野町指定史跡となっています。

四国霊場第三番札所 亀光山釈迦院金泉寺(高野山真言宗:釈迦如来)さん本堂。四国霊場開創記念事業で本尊御開帳となっておりました(≧▽≦)。

金泉寺大師堂。随分と大きな大師堂です。

お大師様巡錫時に、黄金の泉が湧き出したといわれ、金泉寺の縁起となった「黄金井の井戸」。

長慶天皇御陵石。南北朝時代の長慶天皇御崩御の地とされ、大正時代に御陵石が発見されました。

四国霊場第二番札所 日照山無量寿院極楽寺(高野山真言宗:阿弥陀如来)さん本堂。江戸時代初期建立の本堂。本尊阿弥陀如来座像は国重文の秘仏。

同じく江戸初期建立の極楽寺大師堂。

お大師様お手植えと伝わる「長命杉」は樹齢1200年で鳴門市指定天然記念物。

明治の頃、妊婦さんが極楽寺で産気づいたところ、お大師様が現れて「残りをお参りしなさい」と告げられました。その女性は無事結願して自宅に帰って無事出産したそうで、感激したその方が奉納された安産大師像。篤い信仰の源です。四国霊場のあちこちにお大師様にまつわる話が残っています。昔々の話ばかりでなく、明治大正昭和と最近の霊験あらたかな話もあります。

極楽寺大師堂前での一枚。穏やかな時間が流れています(^_^)。

四国霊場第一番札所 竺和山一乗院霊山寺(高野山真言宗:釈迦如来)さん本堂。四国霊場阿波国、発心の道場、一番札所。ここから始まる方も、ここで結願の方も、皆一心にご宝号をお唱えします。感極まりましたm(_ _)m。

霊山寺大師堂。

専学時代に作成した納経軸完成。全ての納経場で「手元を写してもいいですか」と断りをいれて写させていただきますが、もちろん断られる場合も多いデス。

納経をしているとご住職さんが偶然通りかかり、お茶のお接待をいただきました(≧▽≦)。お忙しいのに楽しいお話を聞かせていただきました。ありがとうございましたm(_ _)m。

高野山真言宗前管長猊下の松長有慶大僧正のお軸。真言長者時代のもので珍しい!「禽獣卉木皆是法音(きんじゅうきぼくこれみなほうおん)」とは「動物も草も木も、生きとし生きるもは全てが仏の教え、仏の声」だというお大師様のお言葉。

本堂入り口、納経場入り口近くにあるナウマンゾウの歯。

阿波国一宮『大麻比古神社(おおあさひこじんじゃ)』。阿波・淡路国両国の総鎮守として信仰を集めています。自分でお祓いができる様になっており、驚きました(゚Д゚;)。主祭神は大麻比古神。配祀神は猿田彦大神。

ご神木の大楠。樹齢1000年以上で鳴門市天然記念物。

第一次世界大戦中のドイツ人捕虜収容板東俘虜収容所)の記念施設として、鳴門市ドイツ館が建てられました。日本でのベートーベン第九初演の地として有名。中には沢山のビールとワインを販売していました。

専学時代に作成した自筆お大師様の納経軸も三年越しに完成しました。今回の二泊三日阿波国お遍路では、快晴、みぞれ、大雪と天気でも沢山の経験をさせていただき、お参りでも沢山のご高配をいただき、さらには沢山のお接待をいただき、とても良いお参りをさせていただきました。いつか、歩き遍路にしてみたいし、バイクでもお参りしてみたいし、四国霊場は人を惹きつける何かがあると思います。もちろんそれはお大師様のお導きであり、心の修練であり、仏様のご加護の賜物なのだと思います。みなさん、ありがとうございましたm(_ _)m。

 

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