11月7日美作真言青年会講演会

2014年11月08日 09:38

今日は寶性寺さんを会所に、平成26年度美作真言青年会講演会が開催されました。講師には、高野山悉地院ご住職の土生川正賢上綱様、福井県から真言宗智山派の泉蔵院ご住職鈴木公弘僧正に遠路ご足労をお願いし、お話を聞かせていただきました。

鈴木公弘僧正様は「震災後に思うこと」と題してのご講演をいただきました。鈴木僧正は福井県いわき市で被災されました。その時の様子から復興に向けて歩み始めるまで、時には喧嘩もしながら前に向いて進んできたことなど、実体験に基づいたお話を聞かせていただきました。

阪神大震災後に高野山から分燈された聖燈を、神戸から福島いわき市まで800キロを真言宗青年僧侶有志と共に徒歩連行されたお話には驚きました(゚Д゚;)。美作かからも有志が駆けつけたそうです。

四十九日にあたる4月29日に追悼法要を厳修されたのですが、願文が涙で読むことができなかった、とのお話には涙を禁じ得ませんでした。被災直後に迅速対応された他宗教の方に比べて鈴木僧正様のグループは10日ほど初動が遅れたそうです。酷い罵声を受けながらも、とにかく目の前の片づけに汗をかき、檀信徒の皆さんに寄り添い、私が軽々しく大変な思いをされたとは言えないほどの、想像を絶する現実の中で前に進んでこられた大変な中で、願文を読み上げた時に初めて被災したことを実感したそうです。

その後全国からお浄財をいただくようになり、小さいながらもお仏壇を配布したり作業用品を調達したり、今日の歩みにつなげてこられました。百ヶ日の法要では、ご遺族の方々の深い悲しみに遭うことになるかと思っていたそうですが、一区切りを感じるようなご遺族の気高い思いを感じたとおっしゃられていました。

悉地院の土生川上綱様は「言葉について」と題してのご講演でした。留学経験も豊富な学者気質の上綱様ですので、10枚にも及ぶ資料にびっしりと説明が加えられ、形而上学的で難解な話でした・・・。「一」を刀で切る→「分ける」→「分かる」→「分別」→「細分化」→「価値付け」→「執着心」→「心の乱れ」の説明は分かりやすかったなぁ。言葉遊びのようなご講演でしたが、私のような「ノンビリした脳」には刺激の強いお話でした。

夜は地元グループの餅つき会でした。明後日9日に開催される鏡野マラソンで餅投げをするのですが、その餅をグループで受けているのです。以前と比べて自動餅切り機を導入しているのですが、二俵半7000個の餅を作るのに数時間かかり、帰宅は深夜2時となってしまいました。(@_@;)

今日の荘厳。

寶性寺さんの床の間はいつもきれいだなぁ。

鈴木公弘僧正様のご講演。スライドには被災直後の生々しい写真もあり、息をのみました。「声なき声を、姿なき姿を、聞いて、見て、感じることが大切」とおっしゃられた鈴木僧正様のこれ程思いのこもった言葉はありません。

私たち美作真言青年会では毎月11日に震災復興支援托鉢をさせていただいていました。その分は以前に公的機関を通じてお渡しさせていただいているのですが、今日は気持ちばかりですが、お役立ていただけるようお渡しさせていただきました。同じ真言宗に属する者同士、垣根は無いのです。

土生川上綱様のご講演。

  (拡大可)難しいです・・・。半年にわたって準備していただいた資料です。凄すぎです(゚Д゚;)

夜は地元グループ「二三四会」の餅つき。寒い中、たき火で暖を取りながら、2基の「かまど」がフル稼働でもち米を蒸しあげます。合間にはみんなで持ち寄った温かいご飯をいただきます(^_^)餅つき機もフル稼働。紅白餅を全部で7,000個作ります。

お借りしている応接室が餅で埋まる・・・。

 

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