黒沢山萬福寺秘仏開帳法会並びに晋山法会

2013年10月13日 21:34

朝3時30分に起床。準備をして5時30分に萬福寺へ。今日は萬福寺さんのご本尊ご開帳法会と正啓(しょうけい)僧正の晋山法会です。快晴のなか、6時30分に集会の鐘を鳴らし、出発。黒沢山の参道入り口を、20名ほどの御詠歌の方々を先頭に、80名程のお稚児さんと保護者の方、十数名の僧侶と続き、萬福寺新住職となられる正啓僧正の前を練り歩きました。

私は黒衣に紋白、帽子、半装束念珠に中啓という衣帯。お稚児さんはヨチヨチ歩きの赤ちゃんから小学校高学年までが可愛い衣装で練り歩きを彩りました。御詠歌の皆さんは一糸乱れぬ鈴さばきですばらしい詠歌を唱えてくださりました。僧侶の方々は納依(のうえ)というキラキラした衣帯です。マスコミさんの取材もすごく、とても華やかな練り歩きとなりました。練り歩いた後は山門近くまでバスで登り、また山門までを練り歩きました。

正啓僧正は御歳26歳ですが、専学の先輩でもあり同じ2組寺でとてもお世話になっているお方です。今日、日本三大虚空蔵菩薩様の一つである「福一満」として日本三所の福地として有名な萬福寺の法灯を老僧よりお継ぎになられます。

練り歩きの後は私と極楽寺副住職さんと二人でお稚児さんのお加持をさせていただきました。十三参りで有名な萬福寺さんですので、「智・力・福」が授かるよう心をこめてさせていただいました。

9時40分に再び集会の鐘を鳴らし、45分より奉行さん(法会を取り仕切る方)の披露株(法会の内容や諸注意ほ発表。独特の言い回しが特徴)があり、披露株終了後に入堂の鐘を聞き、集会所から列を成し、庭儀。正頭・片頭さんのすばらしい庭讃の後、これまたすばらしい法螺貝が響きました。螺師(法螺貝を吹く方)さんは萬福寺さんの法類(お寺の縁戚関係)で名古屋からご出仕され法螺を信貴山で法螺を勉強されたそうです。

無事に法会が終わったのは2時間後の12時で、私が香盛りをした火舎は4つとも3辺終わりかけで、持ち過ぎる事無く燃え尽きるわけでもなくちょうどに盛れており、心底ホッとしました。法会の後に晋山式典が客殿で催され、正啓新住職さんがすばらしいご挨拶をなされ、感動しました。大学一年の時、前住職が急逝され、ご苦労を乗り越えての晋山式ですので檀信徒の皆様のお喜びは一入のことでしょう。挨拶に耳を傾けていたお母様が、慈愛に満ちたおやさしい顔をされていたのが、印象的でした。

全ての行事が終えた後は、正啓新住職さんのお顔は晴れ晴れとし、ホッとしたようしでした。新住職の日ごろの精進の賜物で、快晴の中、大きなトラブルも無く全てが終えることが出来ました。準備に携わってくださった檀信徒の方々、密教婦人部の方々、お疲れ様でした。

晴れて晋山式を迎えられた萬福寺さん

客殿玄関に生けてあった華道高野山流による五段花

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