高野山町石道登山一日目
2014年11月24日 12:2511月22日、23日の土日で、いつもご指導をいただいている華蔵寺さんにお供させていただき、高野山町石道登山をさせていただきました。
華蔵寺さんの檀家さん以外にも、全国からの信者さんや有縁の方が参加され、大人から子供まで総勢50人弱の大登山となりました。いつもながら華蔵寺さんのアイデアと行動力には、私も学ぶべきことが多いのです。
行程は、22日早朝3時40分華蔵寺さん集合Σ(゚Д゚)、4時出発、9時和歌山県九度山慈尊院さん発、16時高野山大門着、伽藍参拝、宿坊入りです。
高野山へは「高野七口」といって七つの道があります。その一つが、九度山慈尊院さんから高野山大門に通じる「町石道」です。この町石道は、高野山伽藍を起点とし九度山慈尊院さんまでの180町(1町≒109m、なので約20km)の山道に、1町毎に町石が立てられています。この町石は、1200年もの昔にお大師様が高野山をご開創になられた時から、覚教上人により20年の年月をかけて整備された信仰の道が今でも続いています。町石は全国の名もなき篤信の方をはじめ、大寺院さんのご寄進、皇族など身分不問でご寄進いただいた大切な道しるべです。世界遺産に登録されて以来、沢山の方がここを通り、高野山へ登山されています。私も、遅ればせながら、「古の信仰の道」を歩かせていただくご縁をいただけたのは、ありがたいことです。
今回辿った道はこちら。慈尊院~高野山大門、伽藍です。町石道の詳細はこちら。
九度山の慈尊院さん。お大師様のお母様が、我が子に会いたい一心で高野山の麓まで来たけれど、修行の妨げになってはいけないとここに留まられました。お大師様は月に9回も母に会いに山を下りたそうです。なので九度山。
気合の入った行者スタイルは院庄清眼寺さん。右手に見切れているのが黒沢山の萬福寺さん。今回の華蔵寺さん町石道登山には、清眼寺さん、萬福寺さん、鏡野の極楽寺さん、落合の普門寺さん、清水寺さん、法福寺さんと沢山のお寺さんが参加されています。
慈尊院さんで出発のご法楽。ご住職様よりおいしいミカンのお接待をいただきましたm(_ _)m
慈尊院さん奥には丹生官省符神社がありますが、その参道石段沿いに「百八十町」の町石があります。スタートの記念撮影(^_^)。この頃は、まだ笑顔がある・・・(-"-)
「百七十九町」の丹生官省符神社。
この様に町石道沿いには案内板があるので、迷子の心配は無し!
いよいよ登り始めます。この時9:15でした。
ドンドン登る。この辺りはコンクリート舗装されています。
柿農場の中、九度山の町が一望できる高さまで登りました。
分かれ道には必ず案内板があります!この頃にはすでに汗が噴き出て、笑顔が無くなります(゚Д゚;)
「銭壺石」。町石道整備に当たった作業員さんへのお給金をこの石の上に置いた壺に入れておいたそうです。
高野山へ通じる信仰の道の路傍には所々に石仏が立てられており、お供えがしてあります。
小学3年生でおじいちゃんと一緒に参加した子。小さいながらもその足で前に進みます。
古い町石の隣に新しい町石が立てられています。
最初の休憩地「六本杉」地点。大人はヘトヘトですが子供たちはこの元気Σ(゚Д゚)。ここからは丹生都比売神社に向かわず、真っ直ぐ高野山大門へと向かいます。
かつらぎの集落が臨めます。
二つ鳥居。
山の中でも案内板があり、初めてでも安心!
「じそんいん」と掘られた石。いつの頃のものでしょう。
町石道は、実はゴルフコースと交わってますw。
神田の地蔵堂。町石道は写真左方です。地蔵堂内部はこんな感じ。11:40頃に到着。ここに公衆トイレが設置してあります。
慈尊院さん「百八十町」から、八十町進んで、残り「百町」(´・ω・`)
見にくいけど「九十町」石。やっと半分(゚Д゚;)
ここまで歩きました!
「六十町石」地点が矢立茶屋さん。ここまで来れば、高野山大門までは残り6km少々。12:45頃到着で、ここでようやくお弁当。矢立茶屋さんといえば「焼き餅」!
矢立茶屋さんの道正面には、欲張らずに心を込めてお祈りすると幸せがやってくると伝えられている「幸せ地蔵」の「矢立砂捏地蔵」さん。中はこんな感じ。
矢立茶屋さんでしっかり休んで登山開始。この「袈裟掛岩」からが高野山の清浄結界。浄域です。
押上岩。実は矢立茶屋からが一番しんどいのです(゚Д゚;)。膝が笑う、足が棒にある、一歩も動けない、そういった表現がピッタリになるほど、急な山道です。
ここまで登りました。 あと少し!
お大師様もきっとみたであろう、紀伊の山々。
残り「五町」程はこんな感じ。この頃は不思議と足の痛みもなく、体も軽く感じました。
秋の青空に映える大門!15:30に到着! 大門の姿を見たときは感動の一言! いつもは車で通り過ぎるだけだけど、自分の足で登ってきた時に見る大門は、格別に美しく、大きく感じました。
今日の専学。今の時期は四度加行の真っ最中。あの門の中では、お大師様の時代と変わりない時間軸で進み、心身共に研ぎ澄まされていく時です。「入我我入」です。もう少し!頑張れ院生諸君!
伽藍中門の外観。ようやく覆いが外れたようです
秋の夕陽に輝く根本大塔。伽藍職員の専学同期クンに偶然再会(≧▽≦)
華蔵寺さんとはちょっと離れて、深縁の金剛三昧院へ。
宿坊は高野山光明院さん。夕食が美味しい(≧▽≦)!今回の町石道登山の正式名称は「相傳寺子屋高野山町石道歩き遍路」です。
夕食後は皆で写経。
子ども達も、一生懸命に取り組みました。
初めて全行程の町石道を歩かせていただきました。専学時代に、加行無魔成満を願い、立里荒神さんへと「歩いて」お参りするのですが、その時に町石道を歩きます。あ、もちろん空衣に白袈裟、頭蛇袋です。なので、少々歩いたことがあるという程度でしたので、今回の町石道登山はとても良い経験になりました。
タグ:
—————