金剛頂寺 夏の会式

2014年07月18日 22:16

今日は金剛頂寺の夏の会式でした。18日がご本尊正観世音菩薩様のご縁日で、1月18日が初会式、7月18日が夏の会式です。心配された天気も快晴に恵まれました。

20人もの檀家さんがお参り下さり、10時よりお勤め開始。住職と私と二人で大般若転読法会をお勤めさせていただきました。夏の会式では、転読法会の途中、九巻目を転読後にお参りの方をお加持させていただきます。昨年から始めましたが、今まではなかったことだと、随分と喜んでいただいています。お参りいただいた方にご利益があるように、心を込めてお加持をさせていただきました。金剛頂寺では御詠歌の講は設けていないのですが、有志の皆さんが練習を重ねてくださり、4月の水子地蔵供養祭と7月の夏の会式では御詠歌の奉詠があり、皆さん張り切って奉詠いただきました。いつもここで書くのですが、熱心な檀家さんでありがたいコトです。

お勤めの後は総会。金剛頂寺で用いる大般若経典は江戸後半の寛政4年(1792)、つまり今から300年以上も昔に、近隣はもとより遠く関西地方からも沢山の方にご寄進いただいた、とてもとても古いものです。創建以来、「蕎麦尾の寺の子安観音」として一山寺を成し隆盛を誇った金剛頂寺も、戦中戦後と住職無住の苦難を受け、お寺の管理がままならず廃寺寸前となったために寺宝は散逸してしまいました。特に経本の傷みは酷く、転読作法にも支障をきたしています。1月の初会式では二組寺の祖師講を兼ねるので、大般若経典はお優しいお寺さんからお借りしてお勤めをさせていただいているのですが、いつまでもご厚意に甘えるわけにいかず、この機、四年計画で半分の300巻を新調することにしました。もちろん、数少ない檀家さんですので、相当のご負担をお願いさせていただくことになり、心苦しい限りです。今日の総会では、熱心に沢山のご意見をいただきました。しかし、どれも前向きなご意見ばかりで、金剛頂寺は幸せなお寺だなぁとありがたく思いました。皆さん何から何までお世話になりますが、よろしくお願いいたします。

m(_ _)m

今から40年以上前にご寄進いただいた幕。五色幕ではないけれど、大切に大切に使わせていただいています。黒白だけど、お葬式ではないですw。

江戸時代後半寛政四年(1792年)に、近郊各地の檀信徒の皆さんはもとより遠くは関西圏域からもご寄進いただいた大般若経典全600巻。以来、300年以上の長きの間、金剛頂寺の大般若転読法会で用いられてきました。600巻の内、歴代の住職が手作業にて半紙で補修して比較的傷みが少ないものを用いてお勤めをさせていただきます。

 

—————

戻る