ご廻向

金剛頂寺は所謂、檀家寺です。山の中の小さいお寺ですが、信心篤い檀家さんのお陰をいただき歴史ある法灯が守られ伝えられています。なので檀家さん以外の方がご廻向にお参りされることは皆無なのですが、今日はわざわざ明石市からご廻向にお参りくださいました。もともと中谷の出身だそうで、金剛頂寺の先住と大変に懇意だったため、現住が戒名をお授けさせていただいたご縁もあり本日のご廻向となりました。檀家さん以外のご廻向は珍しいので、供養文を読み上げさせていただき、理趣経一巻の後、皆で仏前言行次第をお勤めさせていただきました。

お勤めの後、お茶をいただきながらお話を伺いました。故人様の「里帰り」だそうで、当時の様子を初めてお聞きすることが出来ました。懐かしそうにお話され、私もホッコリとした気持ちになりました。温かいご家族に送られた故人様はさぞお幸せだったことでしょう。

金剛頂寺では無理に正座を強いません。楽な姿勢でお勤めにご参加いただければよいと考えています。無理に正座をするよりも、日々の生活の中で、一日一回お仏壇に向かい手を合わせていただくことが大切だとお伝えしてさせていただいています。