お遍路御礼参り

16日17日の一泊二日の行程で、善男善女19名で四国八十八ヵ所霊場結願の御礼参りに高野山へ登ってきました。一時小雨がパラついたものの、概ね天候にも恵まれた素晴らしい御礼参りとなりました。

16日には京都東寺さん、九度山の慈尊院さんとお参り。京都東寺さんでは、先日高野山で執り行われた法印転錬式でご一緒した東寺派の寮監先生にお会いすることができ、奇跡的な再会で互いに驚きましたｗ。他の団体さんが少なかったので、じっくりと境内を散策することができ大満足。九度山の慈尊院さんでは、私がお世話になった、また先日転衣式を迎えられた金剛三昧院さんで寺生（お寺に住み込みをしながら高校や大学に通う）をしていた方に声を掛けていただきました。というのも、私はお遍路用の輪袈裟を金剛三昧院さんで戴いた寺紋入りを身に着けていたので、声を掛けてくださったそうです。色んな出会いがあるものだなぁ～(＾◇＾)。

高野山での宿坊は遍照尊院さんにお世話になりました。 美味しいお食事 とすばらしいお風呂をいただき、癒されました(≧◇≦)。木の香るお風呂は絶品！

17日はまず奥の院へお参り。朝早かったためかお参りの方が少なく、御廟前のお勤めは私たちだけで心静かにお勤めをさせていただくことができました。こんなに静かな時間は初めてです(≧◇≦)。燈籠堂では専学同期クンが頑張っていました。続いては金剛峰寺拝観。高野山真言宗総本山です。新別殿でお茶のお接待をいただいていると、先日の美作二組寺飛行三鈷結縁行脚法会で御法話をいただいた能家の先生にお会いできました。「美作の皆さんとお大師様の距離が近いのでとてもすばらしいと感じた。」とおっしゃっていただき暫し談笑ｗ。美作地域は高野山真言宗寺院が多くあり熱心な檀信徒の皆さんが多い事で本山でも有名だそうです。新別殿を出たところで、若い女性の方に「あの～、あの真ん中の人が持っているものは何ですか？」と尋ねられました。新別殿にはお大師様の御影と両界曼荼羅があります。お大師様であり、五鈷という法具ですとお話をさせていただきました。私だって、観光で訪れた教会で聞きたいことがあれば牧師さんに尋ねます。皆が皆、お大師様を知っているとは限らないのです。「虚往実帰（きょおうじっき：空っぽで来て満タンで帰る）」というお大師様のお言葉があります。沢山の事に触れて沢山吸収して、「高野山て良いところだなぁ。また来たいなぁ」と思ってくださればそれで良いと思います。

お昼過ぎには高野山を出発し一路津山へ。渋滞もなく予定時間より随分と早く帰ることが出来ました。沢山の良いご縁をいただくことができ皆さんにはとても感謝をしています。お世話になりました。ありがとうございましたm(_　_)m

京都東寺の御影堂（国宝）。お大師様ご住坊跡に建ち、お大師様の坐像（弘法大師座像：国宝）が安置され、毎朝6時に「お大師様」に朝食を捧げる「生身供」（しょうじんく）が執り行われています。多くの信者さんが見守る中で行われるそうで、一度見てみたいものです。

木造建築物では日本一の高さを誇る五重塔（国宝）。専学時代に御七日御修法の後拝みで内拝させていただきました。焼失と再建を繰り返し現在5代目で徳川第三代将軍家光の寄進。

東寺の本堂である金堂（国宝）。とても広い空間に、とても大きなご本尊薬師如来（薬師三尊）でその大きさは総高10ｍ！薬壺を持たないお薬師さんです。光背の七仏薬師像と台座の十二神将像が素晴らしい(^_^)。

東寺で一番のおすすめは何と言っても講堂（重文）。須弥壇中央の五智如来像（重文）、向かって右の五大菩薩像（国宝）、向かって左の五大明王像（国宝）、須弥壇両端の梵天・帝釈天像（国宝）、須弥壇四隅の四天王像（国宝）の全部で21体の仏様がおられます。圧巻！　必見です！　お薦めは降三世明王です。足元に注目w。

和歌山県九度山にある慈尊院さん。お大師様御母堂玉依御前は女人禁制の高野山へは入れず、麓のこの地で弥勒菩薩を信仰されました。玉依御前は亡くならずに本尊に化身したという信仰が生まれ、女性でも仏となれる女人高野と呼ばれました。

慈尊院大師堂。

慈尊院境内にある修行大師像とゴンの碑。ゴンは実在した高野山町石道の案内犬で、お大師様師を案内した伝説の犬の生まれ変わりといわれています。

今回の宿坊は遍照尊院さん。

美味しい食事(^_^)。朝のお勤めの「お楽しみ抽選くじ」なるものが付いており楽しみも倍増(^_^)。

食事場所となった上段の間。

遍照尊院さんから伽藍までは徒歩3分。伽藍根本大塔が夜間ライトアップされていました(≧◇≦)。

遍照尊院さんでの朝のお勤め。床暖房！朝のお勤めでの『お楽しみ抽選くじ』では、30分の１の確率を私たちのお遍路さんが見事当選！思いがけない幸運に皆にっこり！

本堂地下はお位牌堂。四国霊場と西国坂東秩父の百観音お砂踏みがあります。

中の橋から奥の院へ。快晴です(≧◇≦)。

高野山の聖域中の聖域、奥之院。ここから先は脱帽、写真撮影禁止。お大師様がご入定されおられるので、私語は慎みましょう。お参りの方が少なくてとても静かにお勤めをさせていただくことができました。これはありがたい。

高野山真言宗総本山金剛峰寺。

専修学院のある高野山大本山寶壽院。今回の御礼参りでのスペシャル企画はなんと、「専学本堂でのお勤め」です。院生さんは一足先に卒業されて今は寮監先生のみという奇跡的なタイミングで、監事先生のご高配を賜りこの超スペシャル企画が実現しました。本堂内陣までしっかり見せていただき皆さん大興奮＆大好評！私も久々にあの緊張感漂う空間を味わいましたw。監事先生のご挨拶もいただき、大変にお世話になりました。滅多にない、というか有り得ない体験をさせていただき、ありがとうございましたm(_　_)m。

今回の御礼参りでは沢山のご縁をいただきました。何を於いてもお大師様のお導きであり、仏縁の賜物です。沢山のご縁をいただいた中で、今回でお世話になったO谷クンが退社をします。納経のお世話や各種段取り、気配りのある内容と大変にお世話になりました。新境地でもきっとすぐにみんなに慕われる存在になると思います。長い間お疲れ様でしたm(_　_)m。